首輪爆弾銀行強盗事件

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#写真は、ミシガン湖の遊覧船から見たシカゴのダウンタウン

ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記の7月16日の記事で取り上げられている事件。

この事件(2003年8月)の犯人が、2007年(今年)7月12日に起訴されてのコラムだが、えらくわかりにくい背景になっている。
詳しくは、町山氏の「コラムの花道」のmp3ファイルを聞いてもらえばいいのだが。

【概要】ペンシルバニア州の田舎町の銀行に強盗に入った犯人。わずか90万円相当の紙幣とともに銀行から出るが警察に取り押さえられる。そこで犯人は自分の首の周りの「首輪」を指差し、「時限爆弾だ」と説明。警察が爆弾処理班を呼ぶが、処理班到着の3分前に爆弾が爆発。犯人は死亡。爆弾処理班より前にマスコミのテレビクルーが到着しており、爆死の模様まで、全米で生中継された。

【町山氏の解説】当初は、この犯人(ピザの配達人)は、配達先で銃で脅され、首輪爆弾をつけられ、「銀行強盗をして金持ってくればはずしてやる」といわれ、実行した、被害者として見られていた・・・が、今回の起訴で「検察側が主張」していることは、

・町に「発明おじさん」というべき人(還暦くらいか)がいた。
・そのおじさんに、今回の被害者が「銀行強盗やろうか」という話になった。
・で、おじさんは、「爆弾に似せた首輪」をしていけば、全くの被害者として、お前は無罪だ、とピザおじさんに説明して、首輪をはめさせた。
・首輪をはめた瞬間、「これ本物だよ~。今すぐ行って、銀行強盗して来い!金持ってきたら、はずしてやる。」と態度を豹変。ピザおじさんに「杖に仕込んだ」精巧な仕込み銃を持たせて行かせた。
・でも爆弾のタイマーが50分くらいでセットされており、もともと金を持って帰る時間もなかった。
・で、結果は爆弾爆発、ピザおじさんは死去。

だとのこと。

今回起訴されたのは女性で、二回結婚している相手を「それぞれ」銃で殺しており、禁固か懲役だかで20年の刑だったが、その取調べの過程で?判明したとのこと。(女性はこの事件で共犯としてかかわった、と検察側は主張)
その二回の相手とも、「発明おじさん」が紹介し、二回目の相手を殺し、冷凍庫で冷凍し、砕氷機で死体を始末しようとした時、冷凍庫を貸したのも「発明おじさん」、しかも、死体始末のことを警察にタレこんだのも「発明おじさん」・・・はっきり言って、このおじさん、行動が良くわからないのだ。もっとも、この「発明おじさん」、事件の翌年ガンで死んでいるから、このおじさんを調べて真相を知るということもできない・・・。検察側は、「発明おじさん」の家宅捜査の結果、このおじさんは「悪魔的性格の持ち主としかいえない」、人が苦しんだり困ったりしているのを見て楽しむという人物とみなしているとのこと。「幼女強姦魔」を自宅にかくまって飯を食わせ、町に放ったりしていたそうである。

これを聞いた時、思ったこと。

アメリカってこえーよ!!

町山氏は「アメリカの田舎町はホントに退屈だから、この発明おじさんも退屈しのぎでやったんでしょうね」とのことだったが、そーゆー問題か!というより、こーゆー人がリアルの世界で存在しちゃっている、というのが恐ろしい。アメリカは学生の頃からディベート(議論)させるから、人によっては、勝てる議論が正、とかになって、社会全体から「およそかけ離れた」行為や観念を「絶対善」として考える確率が他の国より高そうだが、それがいきつくとこんな形になっちゃうのかな・・・。検察の推測が適切なら、「ピザ配達のおじさん」も銀行強盗計画を持ちかけた時点で小悪党であり、「発明おじさん」が「善」のため、「見せしめの殺し」をした、とも解釈できるから。もしそうならば、「発明おじさん」的には、「私的制裁や報復の厳禁」の現代法なんて、くそくらえ状態だったに違いない。まぁ、日本なら思いつきのレベルで終わることを、実行しちゃう「愉快犯中の愉快犯」かもしれないけどね。

こーんなアメリカに数年も滞在している友人に、ちょっとリスペクトしてしまったり。
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by rshingen | 2007-07-22 22:30 | その他全般
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