#Motorola ISM11W で撮影。プログラムの表紙。
ラブホテルで不倫相手と一戦交えている吉田刑事(水野美紀)に呼び出しが入り、渋谷・円山町に行くと、
女性の死体とマネキン人形の結合体が、取り壊し寸前のアパートで発見されていた。被害者は、デリヘル嬢らと思われ、聞き込み捜査を開始するが、なかなか情報が出てこない。
一方、人気作家の妻、いずみ(神楽坂恵)は、生活的には何不自由ない状態でありながら、なぜか満たされない日々が続いていた・・・
珍しく邦画を見に行く。
昨年の「名前のない女たち」から一年ぶりくらい、
私は全然知らなかったが、実は邦画では鬼才と評される、園子温監督の「恋の罪」
どちらも似たようなタイプの映画だ。
見た直後の感想は、
・とっぽい女の子の描き方は、この二作品とも同じだなー
・女×狂気=過剰なエロ、男×狂気=暴力・殺人 か?
というもの。
割と類型的だな、感はあった。
どちらも「満たされない女(の子)」が、ふとした契機で
風俗業界に進んで、結局は幸福とは言えないー他人から見ればーという
終わり方なので、似ていると思ったのだ。
だからデジャブ感。
しかし、
予備知識なし
上映時間二時間前後
で、お客さんの関心を引き付けるのは、
いわゆる人間の根源的欲求かそれに近い、
エロと暴力を時代に合わせて解釈するのは、
間違えっていないが・・・
ただ、この映画、「承認欲求に飢えた女の心の隙間」に忍び込んでくるのは、
「性目的で利用しようとしている男」という構図だから、
「恋の罪」よりも「男の罪、女の業」のほうが、内容をより正確に現わしているとは
思う。
マーケティング的にはダメ出しされるだろうけど。
プログラムの香山リカの解釈が割と納得できるものだった。
みんな、満たされない感を持っているが、
満たすための正答なんて、そもそもないか、見つからないのだ。
# by rshingen | 2011-12-27 22:35 | その他全般